この間偶然地元で友達とばったり会いました。
かれこれ2年近く会っておらず、再会したときには自分は今のweb制作会社、友達は実家の建設会社で働いていました。
久々の再会だったので公園でお互いの近況報告をしていると、HPをリニューアルしてインターネットでの営業もしていきたいということで、取引先の紹介でとあるweb制作会社さんを紹介してもらったようです。
友人の会社のHPは確かに古く、リニューアルした方がよかったので、色々アドバイスできればと思い詳しく聞いてみるととんでもなく質の悪い、ほぼ詐欺と言われても仕方のない営業に引っかかっていました...
検索サイトで上位に表示させます!は信じてはいけない
HPをリニューアルしたいタイミングで取引先の知っているweb制作会社を紹介してもらう、ここまではよくある話だと思います。
付き合いのある人からの紹介ですから、自分で一から調べて依頼するよりかは安心できますよね。本来なら...
そのweb制作会社の説明では、なんと検索サイトで必ず上位に表示させることができるそうです。
webの知識がない人からすれば魅力的に聞こえますよね。
理由としては、経済産業省のパートナーとなっているからだそうです。
もうこの段階で騙す気満々です。
経済産業省のパートナー?
そもそも経済産業省のパートナーってなんだろうと思い調べてみました。
結論から言うとただのIT導入事業者に認定されただけでした。
“IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者等のみなさまが自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助することで、みなさまの業務効率化・売上アップをサポートするものです。”
-公式HPより抜粋-
噛み砕いて言うと、“ITツールを開発して中小企業・小規模事業者等の生産性をあげてくださいね”というのがとあるweb制作会社さんの言ってる「経済産業省のパートナー」ということです。
この「パートナー」がどうして検索サイトの上位に必ずサイトを表示させることができるのでしょうか?
昔流行ったリース契約
さらに話を聞くと、まだサイトが公開されていないにも関わらず3万円以上毎月払っているとのことでした。
打ち合わせをし、3ヶ月経ってもサイトはオープンされないままです。
おかしいですよね...制作費用の一部を前金として請求する会社はあっても、サイトを公開する前から制作費を分割で払わなければならないのは絶対に怪しいです。
しかも、解約を申し出ると「できない」の一点張りだそうです。
「パートナー」云々の話もあり、昔問題になったwebサイト制作のリース契約に引っかかってしまったのではないかと思いましたが、そうではなくなんと金融商品の販売でした。
web制作会社が金融会社の販売代理店?
なんか詐欺の匂いしかしなかったので、契約書を見せてもらうとなぜかweb制作会社以外の会社名が2社も出てきました。
まず一つはなんととあるweb制作会社を紹介してくれた取引先企業でした。
取引先企業は管財・建材などを取り扱う商社のはずなのに、サーバー保守などはこの会社が行うことになっていました。
この商社さんのHPには特にweb事業に関する情報は載っておらず、一体何ができるのか疑問です。
ちなみに、web制作会社さんとこの商社さんは事業提携しているそうです。
もう一つは金融会社さんでした。
ちなみにこのサービスです。
https://www.b-partner.co.jp/installment/
契約書が2つあり、一つはwebサイト制作と保守に関する契約書、もう一つはwebサイト制作費用を支払う方法の契約書でした。
この二つ目がこの金融会社さんとの契約書だったみたいです。
解約を申し出ても「できない」の一点張りの理由はこれです。
二つ目の契約書にサインをしてしまうと上記リンク先のサービスにサインしたこととなり、その段階でweb制作会社が関与できることはありません。
クライアントの希望に沿えない制作
これまでで詐欺とは言えないですが、どれだけ質の悪いことをしているかがわかると思います。
ただ、制作するサイトの質が高ければクライアントも納得し、結果的に満足させることは可能だとは思います。
営業コストを削減するために事業提携先から紹介を受け、その代わりに紹介料を払う。
これはなんら不思議なことはありませんよね。
どうやって管財・建材などの商社がサーバーなどの保守をするのかは謎ですが...
金融会社のサービスに契約させるのも昔サイト制作費用を払えてもらえなかった過去があり、その対策として事前にクライアントに説明し、納得してもらった形で金融会社のサービスに契約してもらえれば特に問題はないかとも思います。
しかし、web制作会社から見せられたHPは全く希望に沿っていないサイトでした。
何回も打ち合わせをしたにも関わらず、一つも話した希望は実現していなかったのです。
どうやらテンプレート販売のようで、にも関わらず費用は200万円を超えます。
さらに、金融会社のサービスに関する説明は一切なかったそうです。
そして、極めつけは半年が経った時でした。
web制作会社さんが新たに契約書を持ってきてサインを求めてきたそうです。
内容はこの契約書に書かれていること以外の責任は負わないということでした。
これ自体はよくある内容かと思います。
しかし、その契約書の中に営業の際に言った“検索サイトで必ず上位に表示させることができる”が書かれていないそうです。
ここでサインしてしまうと、営業時の話を録音しておいていなければ、言ってないで逃げられることになってしまいます。
現在、契約内容や営業時の発言について揉めているそうです。
これが詐欺になるのかどうかは法律の専門家ではないので、断言することはできません。
費用もかかってしまうので、予算の都合もあるとは思いますが、できるならば早急に弁護士に相談することをおすすめ致します。
サイト費用が200万円というのも相談しにくくさせるにはいい金額なのかもしれませんね。
また、同じような営業がもし来た場合はきっぱりと断りましょう。
「検索サイトの上位に表示させる」を営業トークにする会社はほぼ悪質だと思ってもいいくらいです。
このweb制作会社さんは“建設業界特化“を売りにしているそうです。
建設業界では、1件の利益が大きいですから200万円は安いと感じるかもしれませんが、自分の希望に沿わないものに200万円払うことは決して安くありません。
他の方もですが、悪質営業には気をつけてください。
ちなみに、このweb制作会社さんは“~が厳選!”みたいなランキングに出ている会社です。ご注意ください。